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斬新な舞台設定に飲み込まれた。
わかぎゑふ作・演出の『お祝い』。
ラックシステムが2001年5月に公演した舞台です。
お話の舞台が生理用品の会社ってのが(笑)いや、素敵ですね。
とても面白かったです。
吉本新喜劇のように舞台は固定。短い時間の中でどんどん時が刻まれていくアップテンポな感覚が、飽きさせない魅力になっています。
舞台を固定することで逆に、時の流れや家族の移り変わりがよくわかります。変わらないものと変わるものの対比が面白い。
古い大阪弁が小気味よいテンポで、漫才やコントのような笑いを交えたシーンを演出していて、悲しさと幸せの波を見事にまとめているなと思います。
戦時中には生理用品の大切さが軽んじられていた悲劇。
立派な開発、なくてはならない産業なのにも関わらず、周りから奇異の目で見られる辛さ。
身近なものであるから、それを通しての非情さの表現は、とてもリアルでした。
今の私たちが便利な世の中で幸せに暮らせるのは、こういった開発の苦労をした人たちがいるからで、それは何も電気やコンピューターなどだけではないんですよね。
もちろん、生理用品だけではなくて、あんなものもこんなものも、全て、そのものに対して熱心に考え、苦労した人たちがいるからこその現在。それを全く知らずに当たり前のように使わせていただける、私たちは本当に幸せなんですよね。
沢山の人たちの苦労の上に生かされているという事実を、忘れてはならないと思います。
すごく真面目な商品開発の話だけど、何故かすごくおかしかったりするのがこのお話の1番の魅力ですね。
そして、家族や周りの人たちの温かさが、こんなに面白く優しく表現されているのも。
カーテンコールの演出には本当にびっくりそしてなんか微笑ましくて笑えました(笑)。
演者さんたちが客席にむかってナプキンをめっちゃ投げるんです(笑)。
現場にいたかったなぁ。すごくおかしかっただろうな。
見終わった後、幸せな気分になれるお話でした。
女性にはもちろん、でも男性にも分かって欲しい!(笑)だから、沢山の人に見ていただきたい舞台だと思いました。
「お祝い」のタイトル意味、なるほど!って思いますよ(笑)。